姉妹プロジェクト

2005.03.16 Wed

今日はHIV/AIDSプロジェクトのスタッフと打合せを行いました。HIV/AIDSプロジェクトでは、HIV/AIDSの拡大を防ぐための教育・研修・キャンペーンをコミュニティベースで実施するとともに、感染者のいる家庭での看護を支援する活動を行っています(詳しくはUNDPミャンマー事務所のHPへ)。資金はUNDPが拠出し、UNOPSがプロジェクトの管理・運営を行っています。私が働くCDRTプロジェクトと同じ実施体制で、私たちの姉妹プロジェクトともいえます。

このHIV/AIDSプロジェクトとCDRTプロジェクトが一緒に活動することは今まで少なかったのですが、今回はコミュニティでのエイズ教育で協力することになりました。CDRTが対象とする地域の中では特にカチン州でエイズの問題が深刻になりつつあります。カチン州は天然資源に恵まれたところで、チーク(木材)、翡翠(ヒスイ)、ルビー、金などが有名です。中でも特に翡翠鉱山や金の採取場などで働く作業員の間でエイズが拡大しています。おそらく売春婦を介して感染が拡大しているとみられています。

協力に関する具体的な話はすでに進んでいて、HIV/AIDSプロジェクトが教育・研修のための教材パッケージをつくり、CDRTで支援している女性グループを通じてエイズの予防知識などを広めていこうと考えています。つい最近HIV/AIDSプロジェクトのスタッフがカチン州を訪れて、この教材パッケージを試してきたので、今日の打合せではその報告を受けました。これからは現場での教訓を踏まえてパッケージを改善したあと、パッケージを使って村人に研修を行う研修員を育成します。この研修員となるのはSRGメンバーです。CDRTではすでに保健教育を行っていて各村には保健教育員が一人ずついます。エイズ教育の研修員もこの保健教育員の中から輩出します。とりあえずエイズ研修員の数は15名ですが、この人たちがそれぞれの村で研修を行うとともに周辺の村を訪れてすでにいる保健教育員へのエイズ教育も行います。このようにしてエイズに関する知識が村人たちの間で広まっていくという効果を期待しています。

CDRTプロジェクトで働いていてよかったと思う理由の一つは、計画したことがすぐに実施できるということです。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、国際協力やODAなどと呼ばれる支援活動の中には「調査」というのが少なからずあり、調査だけをやって調査結果を実施に移すことがないということがあるのです。しかも調査には莫大な費用がかかっています。そんな費用をかけるのであれば、地元の人を雇って地道な支援ができると思うのですが…。この話は長くなるのでこのへんにしておきます。

  1. 2005/03/16(水) 21:33:54|
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安全対策

2005.03.17 Thu

イラクで国連事務所が爆破されてからというもの、国連でも職員の安全対策はますます大きな課題となっています。UNDPミャンマー事務所でも安全対策をとり始めています。安全対策専門の職員を雇用したり、避難訓練をしたり、爆発などで窓ガラスが飛び散らないようにする工事などもやっていました。


また全世界の国連職員は各自でBasic Security in the FieldというCD-ROMに入ったセルフラーニングプログラムをやることになっていて、私は今日それをやってみました。内容はとても物騒で、地雷やら襲撃やらハイジャックやら内戦やら暴動やら。ミャンマーはとにかく安全な国なのでとかくこのような感覚が鈍ってしまいますが、改めて国連職員が働く環境というのは過酷なんだなあと他人事のように感じてしまいました。


内容とは関係がないのですが、面白かったのはプログラムの台本を読む人のアクセントです。さすが国連というのか、どこの国の人の英語かわかりませんが、なまりの強い人が台本を読んでいます。それからプログラムの最初のほうに注意事項として、プログラム中の映像、音声、写真などで具合が悪くなるかもしれないので、そのときはUNのドクターに相談するようにとあります。はじめは大袈裟だなあと思っていたのですが、考えてみると、過去にそのような体験のある人にとっては確かに深刻な問題かもしれません。プログラムの中では国連職員が車で移動中に何者かに襲われて発砲され、悲鳴があがるという場面がありました。こんなことがあると確かにトラウマになるでしょう。国連ではありませんが、私の知っている人は中米の某国でライフルで武装した山賊らしきグループに車を止められ、パンツ以外はすべて持っていかれたという事件に巻き込まれました。もっともこの方にとってはたいしたトラウマにはなっていないようでしたが。幸い私はそんなトラウマになるような経験は今までにありません。予約していた便の一つ前の飛行機が離陸後すぐに落ちて乗員乗客全員が亡くなったという間一髪の経験があるぐらいです。


  1. 2005/03/17(木) 21:15:44|
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面接

2005.04.05 Tue

古いタクシー

きょうは珍しく朝から1日中くもりでした。
きのうの雨で、きょうはパダウの花が咲くかと期待していましたが、
まだお預けのようです。

(写真は本文と関係ありませんが、
 なかなか渋いタクシーだったので
 のっけてみました。)

きょうはあまりネタがないので、
きのうの話を書きます。

きのうはプロジェクトマネジャー(PM)を選定するための面接の面接官をしました。このプロジェクトはCDRTの下で管理している小さなもので、スタッフの数は26人です。前任者がWFP(国連世界食糧計画)へと引き抜かれてしまったので、新しい人を募集していました。11人が応募してきました。この中から3名をショートリストして、今日の面接を行いました。1人は当日になってキャンセルしたので、結局2人だけ面接を行いました。

面接官は私のほか、CDRTのプロジェクトマネジャー代行とUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の担当者でした。私のほうで5つの評価項目を予め用意しておいたので、それぞれ項目20点、合計100点で評価を行いました。5つの項目は(1)関連業務の知識・経験、(2)研修やコーチングのスキル、(3)プロジェクトマネジメント、(4)コミュニケーション、そして(5)経理など事務処理の知識および能力です。1人にかけた時間は40分ほどでした。

私は今までに候補者の絞込みなどの作業には関わってきましたが、面接をする立場になったことはありませんでした。面接官というのもなかなか難しいものです。相手の英語が弱いせいでしょうか、私たち面接官の質問が悪いのでしょうか、ときどき質問の意図が伝わないことがありました。きょう改めて感じたのは、面接を受ける人が面接官の意図をあまり考えずに答えること。自分だったらこう答えるのになあ、と感じる場面がいろいろとありました。例えばこちらは具体的な研修の進め方を尋ねているのに、相手は非常に抽象的な答えしか出してこない。というか、出せなかったのかもしれません。それから、リーダーシップという言葉が面接者から出てきたので掘り下げて尋ねてみたのですが、技術的な面にこだわりすぎて人間性みたいな面をアピールするのを忘れてしまったとか。まあ、実際に面接を受ける側になってみれば緊張するし、仕方がないのかもしれません。

面接官の立場になってみてわかったのは、こちらも面接者に気を遣うんだな、ということでした。当然かもしれませんが、向こう側にいるとなかなか気づかないことです。質問をするにも、面接者の言葉を拾って、掘り下げて質問をすることも多いです。ということは、面接者も面接官の質問の方向をコントロールできるということかもしれません。話題にしたいことは、質問に答える内容の中にちりばめておくという作戦があるのかもしれませんね。でも面接官初心者の私が言うことですから、あまり信憑性がないかなあ。

もう一つ思ったことは、声の大きさや質、受け答えの姿勢などの影響です。2人のうち1人は小さな声だったので、もったいないなあと思ってしまいました。それに論理的に話せるかどうかは、直接の評価対象ではありませんが、私はとても気になりました。たとえば、手順だったら時系列で話すとか、理由を挙げるときは重要性で並べるとか、分類して説明するとか、まあ、当たり前のことです。

こういう当たり前のことがミャンマーではできない人が多くいます(日本でもそうかもしれませんが)。いままでで驚いたのは、求人に応募してくる人の履歴書でした。通常、履歴書にはカバーレターと呼ばれる手紙を添付します。これは形式的なものですが、使いようによっては応募の動機や自分をアピールするなどの効果を演出できます。でも、応募してきた人の中には、まったく同じカバーレターを送ってきた人が何人かいました。これは同じ事務所で働いていて、一緒に話し合って履歴書一式を準備したのでしょうが、いただけませんねえ。本来ならば自分を他人と「差別化」しなければいけないところです。こういうのを見るをがっかりしますね。それにある程度の教育を受けた人でも、このように戦略的に物事を考えられる人がまだ少ないというのが私の印象です。うちのスタッフの研修でも苦労します。

  1. 2005/04/05(火) 21:30:28|
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ショートリスト

2005.05.05 Thu


いまの職場では

「ショートリスト」という単語がよく出てきます。

コンサルタントだったときは雇われる側だったので

そういうことはあまりありませんでしが、

いまは国連ボランティアとして雇われていると同時に

プロジェクトを動かすスタッフを雇う側でもあります。



もう一般用語になっている気はしますが、

"Short list"とは一次選考などで絞り込んだ候補者リストのことです。

機材や物資の調達などの場合は業者のリストです。

このショートリストに基づいて

面接などを行って採用を決めます。

これに対してロングリストとは

絞り込みをする前のリストです。



前置きが長くなりましたが

きょうはこのショートリストをつくるための作業をしていました。

全部で76名の応募者の履歴書を読んで、

それぞれに点数をつけていきます。

今回の採点基準は

・関連した業務経験

・辺境地域での業務経験

・資格/最終学歴/専攻分野

・研修/普及スキル

でした。



プロジェクトの対象地域が増えてからというもの

とにかく多くのスタッフが必要となって

ほとんど毎週のように異なるポストのスタッフの公募を出しています。



今回は各タウンシップで活動する

・農業

・畜産

・土木

の技術者の選考です。

おもな業務内容は

村人と一緒に開発活動の計画をしたり、

実施(施設建設など)の手伝いをしたりすることです。

各タウンシップには

すでにファシリテーターと呼ばれる現場スタッフがいるので、

技術者の仕事は専門知識を補うことです。

通常、プロジェクトスタッフは1年契約ですが、

これらは短期のポストで

3ヶ月ごとに契約を見直します。



わたしのほかにも2人が採点を行い、

最終的なショートリストをつくります。

そのあとショートリストに残った人たちに連絡して面接を行います。

面接は来週になりそうです。


  1. 2005/05/05(木) 20:46:05|
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新しいボスがやってくる

2005.05.24 Tue

やっとこさ、やっとこさ
次のプロジェクトマネジャー(APM)のビザが下りました。
(APMは、Agency Project Managerの略で
 プロジェクトの総責任者です。)
ほんとうに「やっとこさ」です。
これで、今月中には新しいボスが着任します。

前任者が契約終了とともに離任したのが2月半ば。
その間、約3ヶ月にわたってAPM不在のままでした。
遅れに遅れた理由は
第1候補者がドタキャンしてしまったことや
政府からの承認が下りるのにえらい時間がかかったことなど。
最近はとくに神経質になっているので公式手続きは本当に難しいです。

この間は、ちょうどペンディングの件がいくつかあった時期とも重なり
プロジェクトがスローダウンしてしまった感は否めません。
もちろん、APMの代理はいましたし
スタッフが力を合わせてがんばってはきましたが
やっぱり頭がいないと組織は何かとフラフラするものです。

次のAPMは46歳のタイ人。
ミャンマーとは隣国ですから
文化的にはやりやすいでしょう。
(逆にやりにくいかな?)
タイ人というとソフトな印象がありますが
APMは内に外にタフで厳しい面も要求されるので
そのあたりがどうなのか。
タイ人と仕事をしたことがないのでよくわかりません。
期待もあり、不安もあり、です。

それにうちのプロジェクトでは
いままでのやり方がかなり浸透して
それなりにうまくいっているので
いままでの仕組みをどこまで理解してもらえるのか。

まず当面は、予算の消化が大きな問題となりそうです。
「予算消化」というと聞こえが悪いですが
「予算」とは対象となる住民に対して
国際社会が提供してくれた貴重なお金です。
ですから、責任を持って住民のお役に立つ形で使うのが
わたしたちの大切な義務です。

そのときジレンマとなるのは
住民の主体性を損なわずに
どこまで活動を迅速に進めていくか、ということです。
わたしたち支援する側が主導権をとったのでは
支援が単なるプレゼントになってしまいます。
時間がない中で
住民に主導権を握ってもらって
彼らの開発行為に対して
質の高い支援を行うのは至難の業となりそうです。

あすへの活力!
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  1. 2005/05/24(火) 20:32:13|
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